バジル・ペーストならぬ、雑草ペースト

ガストロノミック・アート・・・そういったジャンルのアートが今や確かに存在するのではないかと思われるほど、味覚を使ったアート・プロジェクトに最近よく遭遇します。イスタンブールのイベントでは、Wietske Maas がアムステルダム市街で見つけた草花でキャンディを作っていました。

秋晴れの先週末に遭遇したのは、Gina Kranendonk & Paul Vinken 夫妻のプロジェクト

舌と胃袋のための作品を披露したのは、奥様のギーナの方。色とりどりの花をホワイト・スピリットに漬けたリキュールが、ウェルカム・ドリンクです。味の方はまあ、多少のマセレーションのためホワイト・スピリットよりは円やかかなという程度で、特筆するような味ではないのですが、プレゼンテーションが素敵。まるでギリシャ神話から飛び出したかのような美女たちがサービスしてくれます。







そしてこちらが、雑草で作ったペースト。



どんな味がするかというと・・・ ちょっと薬っぽい、バルサミックな味のペーストです。草そのものとしてはそれほど美味しくはないのに、こうしてニンニクとパルメザンと一緒にペーストにすると悪くない。

その雑草の味は知っていました。以前、借りていた庭の草むしりをしていた時、味見したことがあるので。それが食べられる雑草であるとは当時は知りませんでしたけどね(笑)ではなぜ口にしたかって? もちろんお腹空いていたから・・・ではなく、なんとなく見た目で美味しそう!と 思ったからです。異国の地に住むと、こういうふうに「直感」に素直に行動するという部分が自ずと伴うのかも。

その雑草が、こちらです。オランダでは木陰部に最もよく目にする雑草です。



ナスタチュームの花も雑草ペーストと一緒にいただきます。
(よくベランダのナスタチュームでサラダを作ってくれた札幌の叔母を思い出します。)



こちらはタンポポ・ジャム(!)。



旦那様のパウルは建築的な「枠組み」の作品を作られているようです。彼とはいつからか顔見知りで、子供同士が偶然同じ学校に通ってるという縁のある人です。



湖に面したところに静かな小屋がありました。これも彼の作品です。



家路にて、道ばたでブラックベリーを発見。こういうの見つけるのは得意です。飢饉になってもなんとかなるかも。狩猟系はダメだけど。もうちょっとで熟れそうです。・・・秋ですね。

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