2014/05/23

Perfumum 7つのストーリー 制作ノート(2)


Perfumum 7つのストーリー

こんどのベリーダンスのステージの薫香に関する、インスピレーション・ノートです。ネタとして伏せておきたい部分は編集しましたが・・・ これをお読みになれば、ますますこれがアブノーマルのステージであることわかっていただけるかなと思います!



(1) dignity (尊厳、品位、品格):古代エジプトとクレオパトラ 

女神:アフロディーテ

キフィは儀式に焚かれた神聖な香り。本来は僧侶により焚かれるもの。しかし、クレオパトラはキフィまでも含めたあらゆる香りを体に纏った。寝室に薔薇を敷き詰めたという逸話もあるほど、薔薇好きだったといわれる。

参考資料:
キフィとクレオパトラについて
紀元前1世紀のプトレマイオス朝エジプトを治めた、知性と美貌に満ち溢れた絶世の美女クレ オパトラ(7 世)(紀元前 69 年~前 30 年頃)。ギリシャ人の血を引く彼女は、数ヶ国語を話せ、 豊富な知識を持っていたとされます。香料に対する関心も高く、「キフィ」の香りをつけ、着飾 り、圧倒的な魅力を持つ女性として伝説に登場します。
古代エジプト時代に調香され、ファラオやクレオパトラが用いていたとされる香り「キフィ」 は、いくつか処方が残されています。エドゥフ神殿やフィラエ神殿のヒエログリフに記されてい る処方、古代ギリシャの歴史家プルタルコス、薬物学者デモクリトス、1 世紀ローマの植物学者 ディオスコリデスなどにより記された処方がそれです。おもに、ワインをベースに、乳香*1、没 薬*2、サフラン、カシア、干しぶどう、ハチミツ、スパイクナルド、などを用いていました。
「キフィ」には、“おしゃれ”のみならず、風邪等に対して、または快眠といった薬効も期待されていたようで、身体につけたり、焚いたりしていたという記録も残っています。特に寺院や 家などでは日没とともにキフィを焚き始め、夜通し薫らせていました。

香り:

スタッフによる薫香: キーフィ
ダンサーによる薫香: バラの香りのシャボン玉、造花ロータス






(2)metamorphose (変化):月の満ち欠けと三位一体の女神

女神: モーガン・ル・フェイ Morgan Le Faye 

女性には、さまざまな人生の段階がある。女性に物理的な影響を及ぼす月の満ち欠けと、女性の人生の3つのステージを、三位一体の女神モーガン・ル・フェイに託して踊る作品。

古代ケルトにおける香りの儀式では、乳香、ミルラが焚かれた。奇しくも現代のキリスト教のミサで焚かれる香りもこれを受け継いでいる。

スタッフによる薫香:乳香、ミルラ、
ダンサーによる薫香:ヴェールでジュニパー




(3)bliss (喜び・至福):ハーレムの香水

女神:イシュタール

十字軍時代、ペルシャのハーレムでは、ある香水が使われていた。女達はそれを乳房に塗るととてもリラックスしてハッピーに寝れるのだといった。59種類のハーブ原料が使われている香水だった。(出典:Galaxy of Scents: The Ancient Art of Perfume Making 
by Mary Lynne)

スタッフによる薫香:メソポタミアの女神イシュタールのお香: セダー、オポポナックス、ベンゾイン、シナモンバーク
ダンサーによる薫香: ヴェール等でハーレムの香水




(4) impulse(インパルス、 衝動):日本古来の奉納舞

女神:うずめ

豊穣信仰、大地礼賛。野菜、果物、花、草。

スタッフによる薫香:  月桃(古来は麻の葉が儀式で焚かれた。ゲットウは香りがよく似ている。)


(5)vigor(活力、精力、血気): ネイティブ・インディアンの炎の踊り
 
女神:バタフライ・メイデン

煙草の葉は神聖な清めの神具であり、またパイプも単なる喫煙具ではなく、どちらもすべての儀式に欠かせない特別な存在である。どんな部族でも儀式の際には、セージや杉の葉などと合わせ、煙草の葉による清めが行われ、「ピースパイプ」または「メディスンパイプ」と呼ばれる聖なるパイプを用いた喫煙が行われる。パイプは天上の精霊との通信役を担い、タバコの煙はその媒体の役目をする。

アメリカ大陸北西海岸部での宗教には、女性シャーマンの習俗が多く見られ、深い森を幾日もさまようことで啓示を得る。死者を煙でいぶし、ミイラにして保存する部族も多かった。

香り:
スタッフによる薫香:  煙草の葉で作ったインセンス
ダンサーによる薫香: ファン・ヴェールでセージor ピネンの香り


(6)fluid (流れるような、流動的な)インド・ガンジス河の流れ


女神:サラスワティ

ガンジス河、インドのヒンズーのお祭り。
サラスワティ(音楽と芸術の女神。河の女神でもある。)に捧げる踊り。 沐浴をする女性たち、または川遊びをする妖精のようなイメージ。

香り:
スタッフによる薫香: チャンダン・インセンス
ダンサーによる薫香: ジャスミンの香りを辺りに撒き散らす巨大ヴェイル、ローズウォーターの聖水式




(7)instinct (本能、直感):花街、あの世とこの世

女神:ターラ菩薩

生と死、あの世とこの世、 俗と聖。
花街では接客の時間を計るのに伽羅(沈香)の線香が使われたため、花街全体がこの香りに包まれていたという。しかし実は、われわれが普段お葬式で使う「焼香」にも沈香が含まれており、高級であればあるほどその割合が多くなる。花街の香りは、葬式の香り。色と死が背中合わせであることを、香りが物語っている。

沈香は、仏教により世界に広がっていった香木でもある。香りの茶道である「香道」でも使われる香木であり、これぞまさに「日本の香り」である。

参考資料:(私が以前書いたエッセイ)

香り:
スタッフによる薫香: 伽羅(沈香)
ダンサーによる薫香: 伽羅の香りのお裾分け、桜の花びら














☆☆Ruhani BellyDance Celebration☆☆ Facebookページ

2014年6月8日(日)
☆☆Ruhani BellyDance Celebration☆☆
~生命を祝福して踊る~

ルハニ・ベリーダンス・アーツ所属ダンサーによる、年に一度のセレブレーション

"Perfume(香り)"の語源はラテン語の"per-fumum(煙に-よって)"だとされています。
煙ととともに立ち上る香りは、天上の世界につながるものとして、神々に捧げられてきました。
そしてベリーダンスの起源も豊穣の神々に捧げられたもの

古代からそれらを担ってきた女性たちのように、Ruhani BellyDance Artsのダンサー達が集い
ダンスと香りを通して、それぞれの女性性を祝福します。

~第一部~
start 16:45
『In-Sense 感覚の中で
Ruhani BellyDance Arts所属ダンサーによるソロショー』

~第二部~
start 20:30
『Perfumum 女神の香り
ベリーダンスと香りと映像のコラボレーション』

Open 16:30
Close 22:00

前売:3500円(通し券、入れ替え無)
当日:4000円(通し券、入れ替え無)

場所:青山 月見ル君想フ(外苑前)
http://www.moonromantic.com/?cat=6

★ご予約・お問い合わせ★
RBDAreservation@gmail.com
件名:Celebration
Tel: 03-5474-8137(会場:月見ル君想フ)

出演: Ruhani Belly Dance Arts 所属ダンサー, Ayla, LiLith, Sao and Nourah
香り:MAKI UEDA
映像:marimosphere
DJ/音楽監修:森田 潤

☆第二部は、香りのアーティストMAKI UEDAとのコラボレーション。
ダンスと香りを融合し、それぞれの女性性を祝福します。

一同、心を込めて準備してお待ちしています。


◆MAKI UEDA プロフィール◆
嗅覚のアーティスト
嗅覚とアートの融合を試み、匂いを素材として作品を制作・発表する。現在は石垣島を拠点とし、ヨーロッパを中心に世界各地で展示やワークショップを行う。約10年のオランダ生活経験があり、オランダ王立美術大学でも嗅覚アートを教える。欧米で流行の兆しを見せ始める嗅覚アートのリーディング・アーティストのひとり。
http://www.ueda.nl/index.php?lang=ja


2014/05/22

Perfumum:「捧げる踊りと香りのステージ」 制作ノート(1)

6/8(日)、東京・青山で発表するベリーダンスのステージの薫香のため、日々少しずつですが、着々と準備を進めています。

世界の祈りに使われた香りの儀式にヒントを得て、7つのステージを構成中。単にアロマのディフューズに終わらないために、「演出」ではなく、あえて「薫香」と呼ぶ事にしよう。どのステージにも、
(1)空間的薫香
(2)ダンサーが使う「香りのツール」による薫香

この2つを割り当てるよう心がけている。

(1)はなんとなく漂っている香り。意識上に昇るかどうかはお客さん次第でもある。しかし、

(2)は、パフォーマーが意識的に使う道具。視覚的に意味があると共に、力強い嗅覚的役割を果たす。誰もが否応無く、香りを意識せざるを得ない状況を生み出す。

空間的薫香は、香道のような焚き方をする予定。夜な夜な、様々な世界中の香木や樹脂を焚いて、構想を練る。Palo Santo というインカの聖木を試香中。


「ネイティブ・インディアン」はタバコを神聖視し、儀式でも焚いたとの事。折しも石垣島、タバコの季節なので、あちこちにこのようなタバコ畑が見られる時期。


生の葉っぱはそんなに特別な匂いがするわけではないのだが、ボイラーで1週間乾燥すると、このようになる。香ばしい!嗅覚で紅茶をいただいているような気分になる。


これをすり鉢で摺り、コーン型のインセンスを作るのが次のステップ。

そして、シャボン玉に香りづけをする実験中。ただ単に香料を混ぜるだけだと、玉が消えやすくなる。なので、様々な工夫をほどこす。


どう見ても日々、遊んでいるようにしか見えません。ほんとうはとってもマジメに取り組んでるんですけどね (^^;


☆☆Ruhani BellyDance Celebration☆☆ Facebookページ

2014年6月8日(日)
☆☆Ruhani BellyDance Celebration☆☆
~生命を祝福して踊る~

ルハニ・ベリーダンス・アーツ所属ダンサーによる、年に一度のセレブレーション

"Perfume(香り)"の語源はラテン語の"per-fumum(煙に-よって)"だとされています。
煙ととともに立ち上る香りは、天上の世界につながるものとして、神々に捧げられてきました。
そしてベリーダンスの起源も豊穣の神々に捧げられたもの

古代からそれらを担ってきた女性たちのように、Ruhani BellyDance Artsのダンサー達が集い
ダンスと香りを通して、それぞれの女性性を祝福します。

~第一部~
start 16:45
『In-Sense 感覚の中で
Ruhani BellyDance Arts所属ダンサーによるソロショー』

~第二部~
start 20:30
『Perfumum 女神の香り
ベリーダンスと香りと映像のコラボレーション』

Open 16:30
Close 22:00

前売:3500円(通し券、入れ替え無)
当日:4000円(通し券、入れ替え無)

場所:青山 月見ル君想フ(外苑前)
http://www.moonromantic.com/?cat=6

★ご予約・お問い合わせ★
RBDAreservation@gmail.com
件名:Celebration
Tel: 03-5474-8137(会場:月見ル君想フ)

出演: Ruhani Belly Dance Arts 所属ダンサー, Ayla, LiLith, Sao and Nourah
香り:MAKI UEDA
映像:marimosphere
DJ/音楽監修:森田 潤

☆第二部は、香りのアーティストMAKI UEDAとのコラボレーション。
ダンスと香りを融合し、それぞれの女性性を祝福します。

一同、心を込めて準備してお待ちしています。


◆MAKI UEDA プロフィール◆
嗅覚のアーティスト
嗅覚とアートの融合を試み、匂いを素材として作品を制作・発表する。現在は石垣島を拠点とし、ヨーロッパを中心に世界各地で展示やワークショップを行う。約10年のオランダ生活経験があり、オランダ王立美術大学でも嗅覚アートを教える。欧米で流行の兆しを見せ始める嗅覚アートのリーディング・アーティストのひとり。
http://www.ueda.nl/index.php?lang=ja

2014/05/11

"Perfumum" 女神の香り、捧げる香り。




"Perfumum" 女神の香り、捧げる香り。世界各国の香りとテンプル・ダンスのルーツを辿る旅です。ベリーダンスと香りの響宴は、なかなかない試み。ひょっとしたら世界初?! 

私の所属するベリーダンス・スクールの美しいトップダンサー達が踊ります。6月8日(日)東京青山@月見る君を思ふ にて。

パリにて私のアートに関する学会発表があります。


研究者のAkiko Ishii-Foret さんが、私の嗅覚アートに関しての論文をまとめて下さいました。それに関する学会発表がパリであります。 お近くの方は是非!


http://kodo.univ-paris1.fr/fr/colloque-23-24-mai-2014/

COLLOQUE 23-24 MAI 2014



Nous avons le plaisir de vous annoncer la tenue du
COLLOQUE INTERNATIONAL: LA CREATION OLFACTIVE
Les 23 et 24 Mai 2014 à La Sorbonne (Paris)
organisé par Chantal JAQUET, Roland Salesse et Didier TROTIER
Ce colloque international réunira des acteurs des sciences sociales (philosophie, sociologie, histoire), de la recherche scientifique (neurobiologistes), des parfumeurs et des artistes (musique, théâtre, design...). Cet événement constitue un moment fort pour tous ceux intéressés par l'émergence d'un Art Olfactif.

La première journée examinera les conditions d'émergence d'un Art Olfactif:
Introduction
Chantal JAQUET (Université Paris1 Panthéon Sorbonne) Du molèle du kôdô à l'art contemporain
Les conditions théoriques: le renouveau des conceptions artistiques
Isabelle RIEUSSET-LEMARIE (Université Paris 1 Panthéon-Sorbonne)Reconnaître le parfum: l'horizon historique d'une nouvelle conception de l'art élargi
Annick LE GUERER (Université de Bourgogne) La reconnaissance artistique du parfum
André HOLLEY (CSGA, CNRS; Université de Bourgogne) Les trois piliers de l'art du parfum
Les conditions matérielles: les techniques d'odorisation
Jacqueline BLANC-MOUCHET (Conceptrice d'odoramas) A la poursuite de la dimension olfactive
Roland SALESSE (INRA, NBO) Techniques d'odorisation dans les arts vivants
Les conditions neuroscientifiques de l'Art Olfactif
Jean-Pierre ROYET (Université Lyon1) Etre parfumeur, une question de prédisposition ou d'entraînement?
Didier TROTIER (CNRS, INAF) Jugement esthétique olfactif et neurosciences?

La seconde journée sera consacrée aux pratiques artistiques olfactives:
L'art Olfactif à l'oeuvre
Jim DROBNICK (OCAD University) Smell: the Hybrid Art
Marie Anouch SARKISSIAN (Coordinatrice Parfum-Musique) Trois oeuvres d'art olfactives mettant en pratique le concept d'interface Parfum-Musique
Dominique PAQUET (Artiste, Dramaturge) L'acteur Olfactif
Performances et Installations olfactives
Akiko ISHII-FORET (CNRS, INAF) La voie de l'art olfactif chez Maki Ueda
Yoko IWASAKI (Université d'Art, Kyoto-Saga) La possibilité de la nouvelle reconnaissance de l'espace et l'art olfactif japonais
Boris Raux (Plasticien olfactif) Chroniques olfactives
Théâtre et parfum
Violaine DE CARNE (auteur, metteur en scène de théâtre) Théâtre Olfactif: un itinairaire singulier
Laurence FANUEL (Parfumeuse indépendante) Création olfactive "hors piste": l'odorisation théâtrale des Parfums de l'âme
Sophie DOMISSECK (INRA, NBO) Le spectateur olfactif: la réception de la pièce Les Parfums de l'âme par le public
Conférence finale
Jean-Claude ELLENA (Créateur parfumeur Hermès) Le parfum, un acte poétique

香り"X"の分解と再構築 / DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL "X"

香り"X"の分解と再構築  DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL  "X" いくつかの香りをバランスよく組み合わせることを「調香」といいますが、この空間で何をやっているかというと、「...