2012/08/25

食への気持ちとこだわり。そして匂いカミングアウト・・・。

昨日のランチは、外苑前で。



カフェではありませんよ。IT系の小さい会社 FISH GROVE社のまかない食なんです。なんとステキなことに、カフェのようなまかない専用スペース(兼ミーティングルーム)があって、専任シェフもいる・・・。そこのまかない食をいただきに行ったんです。いや、美味しかったーーー!
*よだれが出るような日々のまかない食についてはこちらのブログ参照

社長のオダプさん(ゴメンナサイ本名なんだっけ?!)の食を大切にする気持ちが、決して維持費だけでもバカにはならないであろうそんな仕組みを実現したのでした。いや、すばらしい・・・。

外苑前オフィス

で、社員の殆どと、社長さんは、私と同じ慶應大学湘南藤沢キャンパス出身です。今回私を呼んでくれた中山くんも、ゼミの仲間。

慶應じたいは言わずと知れた有名大学ではありますが、湘南藤沢キャンパスにはちょっとアウトローっぽい、ヒッピーっぽい学生がなぜかたくさんいました。で、モノヅクリが好きな人の周りにはそういう人たちが自然に集まり、そこには常に、湘南の自然と(牧場のニオイと)、美味しい食べ物がありました。風通しがよくて、そこにいる人はみんな仲間、ともにワクワクするような夢を語る・・・そんなカルチャーの場所でした。

FISH GROVE社にもそんな風が吹いていて、昨日ひさびさにわたしは、心の底から息を吸うことができたのかもしれません(^^) 私が「匂いのアートをやっている」というと、日本では普通は怪奇の目で見られますが、彼らは「へー」と自然に流してる感じだし・・・むしろ興味を持ってくれる。

そこのまかない食堂で、こんどわたしも11月にワークショップさせていただくことになりました。お楽しみに!

そのFISH GROVE社、ちょっと変わった社風があり、週1で スタッフ全員が3分間しゃべるという「3分トーク」の時間が設けてあります。で、昨日は「匂い」についてみなさんにカミングアウトしてもらいました。やり取りもふくめ、おもしろかったエピソードを、断片的ですが、ご紹介します。今後の制作のいろんなヒントをもらったなあ。



・雷の後、匂いが変わる気がする
・お香が好き。お香が無くなったら、マッチを擦る。(マッチの匂いが好き)
・サンシャインのプラネタリウム 花の星座のときに、花の香りがする
・過去につきあっていた人の香水が街角ですると、イヤな気分になる→どの香水?→ブルガリ→そりゃいっぱいいるわ 笑
・遺伝子の遠い人の匂いが好きらしい、っていうのをテレビで見た。女子高生がお父さんの匂いが嫌いなのもそのせいだって。
・セロリの香り、男性陣は嗅げて、女性陣はわからなかったことがある。嗅げるものに性差ある?
・香水 どこで買ったらいいか。ドンキ? いや、ビッグカメラ? ポイントつくし。笑
・焙煎したお茶とクリーム系の菓子が合うとよくいわれるけど、どんな理由からだろう?
・Apple製品の匂い好き (一同うなずく) 工場の匂い? スティーブジョブスがそこまで計算してるのだとしたらすごいよね。
・基盤の匂いは経年劣化する←世界広しといえど、そんなこと気づく人はあまりいないだろう・・・
・トラックの排気の匂いが好き。ペンキ塗り立てとか。
・渋谷新宿は臭い。どぶとか下水のニオイがする。
・ネットで匂いが送受信できるという技術が開発されたというニュースが10年前くらいにあったけど、どうなったんだろう。それで友達からイヤな匂い送られたりしたら最悪 笑
・カレーの匂いがすると、お腹が空くのはなぜだろう。
・食べる香水のガムあったよね。ローズの香りするやつ。
・じぶんのペットのニオイが好き。←でも他人のペットは臭いと思うよね
・むかし水泳やってたから、「塩素のにおい=プール」だったけど、いまは「塩素のにおい=カリブの海賊」(ディズニーランドおたくの人)
・お札(おさつ)のニオイの香水を体中につけたら、モテたりして
・Apple製品の香りのする香水もいいんじゃないだろうか
・体育倉庫の匂いが好き
・地下鉄に入ったときの苦い匂い好き。
・埼玉東武トウジョウ線は臭い(ブレーキっぽい匂い)
・オフィスが朝まだ女性だけのとき、シャンプーの匂いがするけど、徹夜明けのヤツがいるときはすごいニオイがしてテンション下がる。しかも本人は分からない。
・女性はダウニーの匂いが嫌いな人が多いらしい
・「服の洗剤の匂いがいい人は、好きになっちゃいますね」とテレビでやっていた。匂い目的の柔軟剤(玉状)があるらしい
・銀座線 新橋と虎ノ門の間 イヤな匂い(オジサン臭)
・ハーゲンダッツ 社員の味覚テスト結果のデータベース化を徹底していて、問題対応のときに適切な社員を派遣しているらしい
・むかしの銀行系の職場。ITセンターはインドの匂い。(インド人スタッフの体臭)コールセンターはコスメの匂い。
・いま未来館でMIRAGE やってて、かつてない「仮想現実感」らしいが嗅覚はどうなのだろう。視覚や聴覚は記録再生ができるメディアであるが、他はそうではないということに気づく。ブレインストームという映画では、五感全てが記録できるという設定になっているから面白い。
・画材のマゼンタの匂いが好き。
・絵の具の味。黒が甘くて美味しいらしい。パンに塗ってる人がいるとか・・・?
・ゴーヤと生ハムのキッシュを作ったら、明太子の味がした。















2012/08/23

すけべなパフォーマンスの薫香 

パフォーマンスに香りをつけて欲しい・・・というオファーは、世界中からたくさん来ます。時代のニーズですかね。でもじつは、パフォーマンスの中での匂いのポジションはなかなか難しいものです。パフォーマンスってそもそも、パフォーマーと複数観客との距離がほどよく保たれる空間があってこそ成り立つもの。匂いというのは、遠くからでも見えるものではないので、けっこうその距離が難しいんです。

よくあるように、ただ単にシーン毎に、異なる香りを焚くとか、そういうシンプルなことをやるだけだと能がない、とわたしは思うタイプ。やるなら、実験的なことをやって、誰もが過去に経験したことのないような、感動をともなう体験をしてもらいたい。それでこそ、エンターテイメントではなくアートだと思うのです。

そのため私がオリジナルに開発した道具をパフォーマーに使ってもらうことになります。それを理解してくれるかどうかはコレオグラファー次第・・・。

幸い、オランダのスケベニンゲンという街(ほんとうにあります)近辺のスケベな日本人たちが集まってできたパフォーマンス・グループ「すけべにんげん」が、そのスケベさ故か、そんな難しい垣根を越え、どんどん受け入れてくれました(笑)。私もふくめスケベな人間どもの作るものですから、当然スケベなパフォーマンスができあがります。それに蘊蓄つけて「日本的で五感的なエロティシズムの追求」なぞいろいろ説明文つけてかっこつけてみたりして・・・。

2010年に最初に上演した作品は「刺青 - The Tattooer -」。はい、まさに谷崎エロスの世界です。沈香とお焼香を、快楽と死をシンボライズして、焚き分けました。さすがに前者は遊郭で使われていた香り。沈むようなリラックス作用のある官能的な香りで、いわゆる「催淫作用」の類いに分類されます。若くて美しいCちゃんのパフォーマンスを、むらっと感ぜずに見終えるのはなかなか困難です(笑)。日本でやったらきっと文化施設からダメ出しくらうでしょうね〜。


The Tattooer from sukebeningen on Vimeo.



2作品目は、「月 - Moon - 」。真暗闇の中での「気配」をテーマにした作品。パフォーマーには、香りをしたためたジュリアナ扇を使ってもらうことにしました。ひとあおぎすればその風に乗って、けっこう遠くまで香りが届きます。



ここで使う香りは、夜中に咲く白い花の類いがいいだろうと思いました。よく夜中に公園を歩いていると、ふんわり漂う芳香があるはずですが、その主はたいてい白い花なんです。花は蛾に受粉してもらうために、いっしょうけんめい香りを放って蛾を誘うのです。ボーッと闇に浮き立つその白い色も、すべては蛾を誘うため。暗闇での女性の白い肌にも、吸い寄せられるような魅力があると思いませんか?(私はオテンバなため日焼けしており、まずアウトですが・・・)そんな自然の摂理への感動を、香りに込めました。イランイランを使っています。

Untitled from sukebeningen on Vimeo.



3作品目は、「四十八手」です。「四十八手」そのものについては、良い子のためのこのブログでご紹介するのは控えさせていただきますが(笑)太鼓が中心の愉快で躍動感にあふれるパフォーマンスです。そのため、紙吹雪をツールとして使いました。なんとなく、オーガズムの瞬間をイメージして(笑)。紙には桜の香りがしたためられており、それがひらひらと舞うときに香りが観客のもとに届くというわけです。




↑ロンドンにて行ったワークショップにて、実験中


↑桜の香りを独自に調香。


 Shijuhatte from sukebeningen on Vimeo.



さてここまで読まれた方達は、「次のパフォーマンスはいつ?!」と思われることでしょう・・・。日本での公演は上記に書いたような理由で実現は難しいかもしれませんが、オランダでは次回9月7日です。どうぞお楽しみに!

すけべにんげんオフィシャル・サイト
http://sukebeningen.org




2012/08/20

水泳、ラン、ヨガの後の嗅覚は鋭敏。とくに早朝。

最近、ついにランニングを始めました。日曜早朝ランニング「ミリオン・ランナー」、幕張のアウトドア系ショップ429.postさんの主宰です。

海辺に向かって走るので、気持ちいいです。沿道の花やユーカリの葉の爽やかな匂い、潮の香りなどを楽しみながら走ることができます。

とくにランの後の嗅覚は、とても鋭敏になってます。街の空気の微細な部分も嗅げるかのような気がするほど・・・なぜでしょうね。同じような感覚は、泳いだ後や、ヨガをやった後にもあるんです。

とくに早朝は、まだ車の排気などで空気が淀んでいないため、環境にも良い芳香が溢れています。昼を過ぎると、近所の河川も発酵して汚臭を発しますしね。

ランを始めたのには、仲間に恵まれたというのもありますが、もともとは喘息がきっかけです。数年前からオランダでの土地性アレルギーで喘息を患い、今でこそ日本に移った成果もあり発作は起きませんが、肺は頑になったまま。回復と維持には水泳・ランニング・ヨガがいいといわれています。偶然にも、「嗅覚にいいな〜」と思う運動と一致するんですよね。

写真は、ラン後の気分爽快なわたし(^^)。キミツカさん、お写真拝借します! 


2012/08/09

すけべにんげんパフォーマンス@Den Haag

五感的なジャパニーズ・エロティシズムを探るパフォーマンス・グループ、「すけべにんげん」の公演です。私は香り担当。

初回と同じ場所、Hoogtij です。香りと音響のよく響き合う、気持ちの良い空間です。

わたしは当日オランダにはいないので、道具を託しました。みなさん、よろしくおねがいします〜。


Cited from:
http://www.nutshuis.nl/nl/content/hoogtijtest-extra-sukebeningen




EXPERIMENT

Hoogtij/TEST Extra: Sukebeningen

‘Scheveningen voor Japanners’

De naam van het project Sukebeningen komt van het Nederlandse woord Scheveningen. Japanners spreken Scheveningen uit als ‘Sukebeningen’. Het woord sukebe betekent in het Japans echter ondeugend en ningen betekent mens. Dus Sukebeningen betekent ‘ondeugend mens’. Om deze reden staat Scheveningen in Japan bekend als de badplaats met de komische naam.

In Sukebeningen onderzoeken de makers karakteristieke Japanse erotische kunst door verschillende media te gebruiken. Het culturele verschil tussen het Nederlandse en Japanse concept van erotiek wordt door muziek, dans, geluid, beeldende en geurkunst uitgewerkt. Deze keer werken de makers samen met een grafische stempelkunstenaar om twee nieuwe werken te ontwikkelen.

Er worden 2 performances opgevoerd en 1 film vertoond.

Natuurlijk kan je tijdens Hoogtij ook de expo Ik en mijn held bekijken.

Met: Noriko Koide, Yota Morimoto, Akane Takada, Maki Ueda, Masaaki Oyamada.

Tijdens Hoogtij kun je 26 locaties bezoeken van 19.00-23.00 uur. Van White Cube tot underground: van meer gevestigde kunst in de galeries en instellingen tot experimentele kunst, installaties en performances bij de kunstenaarsinitiatieven en in de openbare ruimte.

Hoogtij in Het Nutshuis wordt gemaakt door jonge componisten, beeldend kunstenaars en andere live art makers. Zij experimenteren een avond lang met de ruimte in Het Nutshuis. Geluid, performance, dans en multimedia voor de avontuurlijke bezoeker.

2012/08/02

藍の匂い 〜大地の香り〜

今夏の石垣島での10日間のキャンプから戻って来ました。さまざまな出会いや体験がありましたが、その中でもちょっと変わった「匂い」を嗅ぎましたので、その話を。

去年からずっと行きたかった島藍農園。島の伝統的な藍染めをおこなっている工房です。そこで念願の藍染め体験をしてきました。



この工房に惹かれた理由は、原材料となる藍である南蛮駒繋(ナンバンコマツナギ)を一から育てている点です。しかも除草剤などを使わない、オーガニックな手法で。



ナンバンコマツナギ自身は、マメ科の香りがしました。その奥にほんのり小麦粉のような粉っぽい香りが。

聞くと、インド藍の藍とはまったく別の科の植物とか・・・。日本では八重山が北限です。

写真ではわかりませんが、日の当たり方で少し青緑っぽく見える植物です。そういう光沢のある植物であれば、なんでも藍染めができるのかもしれませんね。



藍染めの触媒は、2ヶ月の時をかけて発酵されたもの。発酵を促進させるために、独自に小麦粉や蜂蜜なども入れているとか。パン作りみたいですね (^^)

この触媒の匂いは、土っぽいというかなんというか・・・鉄分ミネラル豊富!とでもいいましょうか。甲殻類の臭みが出る場合もあるそうなのですが、この農園ではそういうことはないとか。



触媒に繰り返し素材を浸し、色のグラデーションを作ります。素材は、リネン(本麻)を使いました。



できあがり。石垣島の海のグラデーションになりました。乾かすと、ふわっと「藍染め」の匂いが風に乗って来ます。ちょっと酸っぱく、苦く、土っぽくもあり、鉄っぽくもあり、薬草っぽくもあり、パンを発酵させた香りっぽくもあり・・・ 表現するとすれば、「大地の香り」。かな?

写真に写っているのは農園主の大濱さん。島と藍への情熱を持っていらっしゃる方で、とても良い出会いとなりました。

「藍染はむかしから、虫がつかないということで、虫除けとして重宝されてきたんですよね。」

そうなんですよね。いちど家を長期で空けたときに虫(蛾)が発生し、ウール製品がことごとく喰われてしまったことがあったのですが、そのときも藍染めの風呂敷の下にあったものは無事だったのです。あとは、ジーンズの下にあったものもセーフ(それ以降さらにジーンズ好きになり、いろいろ買うようになってしまった)。

蛾は、藍の色を見分けるのでしょうか。それとも、匂いを嗅ぎ分けるのでしょうか。どう考えても、後者ですよね。

藍の香りは、洗うと多少は落ちるものの、ずっと残るといわれます。藍染めの匂いのどこかに、虫が嫌がる要素がある。藍染めは、目に美しいだけでなく、香りが機能を持つという、素晴らしい染め方法なのですね〜。

いま私の首で、ふんわりとそのホッとする香りを漂わせてくれています。














香り"X"の分解と再構築 / DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL "X"

香り"X"の分解と再構築  DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL  "X" いくつかの香りをバランスよく組み合わせることを「調香」といいますが、この空間で何をやっているかというと、「...