五感のための晩餐会 (3) キャスティング

フード・アートであり、ワークショップであり、レストランでもある。そんな複雑際まりないこの企画の成功の鍵は結局、キャスティングでした。

まずはみさ枝さん。私のプロジェクトに登場するのは2回目です。プロのフライト・アテンダントであり、オランダ語も駆使する彼女は、まずは欠かせないキャストでした。彼女は配膳を担当。複雑な手順もすぐに飲込み、全体の指揮系統を担ってくださいました。私の試みはいつもいつも実験的なので、それゆえ不手際も多々生じるのですが、表の部分でカバーして下さっています。




そして、コスチューム・アーティストの Tomoko Inamura。彼女はアーティストをサポートするという経験が豊富で、痒い所に手が届く働きぶり。配膳、ドリンク、食器洗い・・・と、手が足りてないところを適宜補うという配役。


本業では触覚的な仕事をしている彼女なので、いつか機会があったら、DINNER FOR MUTED SENSES in collaboration with Tomoko Inamura... という企画でも出してみたいと思うくらい。


そして予想外の働きをしてくれたのが、みさ枝さんのお嬢様(10歳)。単にお母さんについてきた身でありながら、お母さんを見よう見まねでヘルプし出したのです。オランダ語もネイティブなので、お客さんの感想を聞いてくれたり・・・(いい写真がないのが残念ですが。) 子ども達は適切な場所を与えると、とんでもない活躍してくれますね。



そして、厨房を担ったのは母と私。母には2日間にわたって、料理を手伝ってもらいました。さすが経験が私とは違うので、「これはこういう味付けにした方がいい」などの的確なアドバイスもくれました。母と一緒に何かの仕事をするなんてこと、滅多にありませんが、お互い楽しんだようです。私のキャスティングを褒めてくれました。

アイディアや、メニュー構成や、味や、インテリアや小物なども大切な要素ではあるのですが、それを超えてやっぱり「人材」がいちばん重要なのだ、ということを再認識しました。みなさん、どうもありがとうございました!!!

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