銀出し油を作ってみる

江戸時代、髪を後ろの高い所で結う日本髪が一般に普及したため、髪を結うためのジェルやオイルが必需品でした。

家庭で簡単に作れたものとして「銀出し油」というのがあったようです。そのほのかな匂いが好まれたとか。

ポーラ文化研究所の研究員の方に協力していただき、文献を調べてみると、「サネカズラ(ビナンカズラともいう)の茎を水に浸して作ったもの」とのこと。

そこでこの前の帰国時に、鹿児島の春さんのご協力をいただき、実際に作ってみました。


春さんに、ダンボールいっぱいのサネカズラを送ってもらいました。


枯れた部分の茎で実験してみる。(いちおうまだ冬なので、送ってもらったのはほとんど枯れた部分)1晩漬けてもあまり変化無し。


太めの茎(まだ芯に緑の部分が残っている)を荒い輪切りにして、水に漬ける。1晩漬けると、水がトロッとしてました。ジェル状にはほど遠いので、もしかしたらもっと長く or たくさん漬けるかしないといけないのかも。この日は飛行機に乗らないといけなかったので、実験中断。サネカズラをオランダに持って来ました。緑の部分が乾いてしまう前にこれからまた実験してみます。5月の展示に使えるかどうかは、保存の関係で微妙・・・。


こちらは、ぎんなん工房さんに送っていただいた樟脳チップ。檜に似た、木の爽やかな香りそのものです。こちらもなんとか展示に使えないかとは思うものの、だんだん鮮度が下がってきてます。

コメント

simpleangel さんの投稿…
非常に興味深い!
Maki Ueda さんの投稿…
> simpleangel さん

どうもありがとう! 中国系の方ですか? 日本語のブログなのに、読んでくれてありがとうございます。嬉しいです。