2008/08/30

「和」なトイレット・ペーパー

実家の近所のドラッグ・ストアで発見! 



なんと緑茶の香りがするそうです。ヨーロッパのトイレット・ペーパーは、強烈な花の香りがするものですが、トイレで緑茶の匂いを嗅ぐというのもどうなんでしょう。「トイレで緑茶」というその感性こそがJAPANそのものといえるでしょう。

もうひとつご紹介。
ご存知ですか? オトコ香る チューイング・ガム

オジサン年齢になり、加齢臭が気になったら、これをかんでカラダ全身からローズの香りを漂わせよう・・・というもの。「ローズの香り」というところが、若い女性をターゲットにしているのがミエミエで、微笑ましくもあります。カネボウ・フーズ=現クラシエ がリリースしたその当時、この開発物語を読んで実におもしろいなあと思っていたのですが、友達のカレが偶然この会社の方のようで、サンプルをたくさんいただきました! さっそく実験させていただきます・・・ 実験台、誰にしようかなあ。

まだまだネタはあります。
南仏グラースの調香師養成学校で一緒だったアッコちゃんとこの前一緒にランチをしました。彼女は東京駅付近の某デパートで、香水の販売員をしています。

「日本人て、石鹸の香りが大好きなんですよ〜 ヒット商品はコレです」と嗅がさせていただいたのは、クロエ。やっぱり石けんの香りがする〜・・・ 清潔なイメージを大事にする日本女子ならではという感じです。

そういえば日本で違和感を覚えたことがあるのが、赤ちゃん用の紙オムツ。日本の紙オムツは消臭効果がいかにも高いようで、赤ちゃんがウンチをしても全く臭わないのです・・・ いや、赤ちゃんのソレがきれいだから、とかそういう問題ではありません。普通の紙オムツであれば、たいていその臭いから糞尿の有無くらいはわかるものです。

トイレでは緑茶の香りを楽しむ。男はガムを噛んでローズの香りを、女は石鹸の清潔な匂いを漂わせる。赤ちゃんのオムツは臭わない。おもしろい国ですね。

2008/08/07

SMELL BAR (4) ギータの庭

Funny Farm に着いたその日の夕食は、庭から採ってきた材料で作られたパスタでした。


パスタにふんだんに使われていたニンニクの花は、スーパーでは見たことがありますが・・・


どんな庭なのか興味がわき、庭の主に案内を頼みました。




オーガナイザーのお母さんであるギータはオバアチャンながら、この庭の主で、現役の料理人でもあります。自分の住居をフェスティバルのために全面的に提供し、近所の友人を通してボランティアを集め、世界各国からやって来るアーティスト達の身の回りの世話をしてくれるのもこの彼女です。彼女無しにはフェスティバルも成り立たないのではと思われるほどのキー・パーソンです。



「森みたいに草花が伸びている庭だから、私自身も迷ってしまうのよ。」とギータ。ディルの花も、私の背丈より高いほど。



Black Eyed Susan. バニラ、クマリン、リナロール様の匂い。No.12 としてこの花の匂いを抽出しました。アメリカ大陸原産の花です。


タイムは踏まれるうちにカーペットに変身。左半分の紫色の花をつけているのも、タイムの一種。


タンジー。No. 18 として抽出。


フェンネルに混ざって、芥子の実も。いわゆるオピウムですよね? 確か。匂いがしなかったのは何故。


この花と葉は、スープに入れる等して食用にされるとか。確かにスープのブイヨンっぽいうまみ系の香りがします。


コリアンダーの花。No. 14, No. 15 として抽出しました。コリアンダーの葉よりアルデハイツ様の匂いがきつく、誰もがこれを好むわけではありません。


ズッキーニ。


パセリの花。No. 11 として抽出。パセリの葉より甘く、バランスのとれたグリーン・フローラルの香り。一番の人気でした。


庭から眺めた家。


ここからは、家の東側の庭へ・・・
アジサイも、よく嗅いでみると甘酸っぱいいい匂いがします。


白い可憐な花。これも白い花特有の甘酸っぱい匂い。


野百合。


フカフカの絨毯のような杉苔。

葉っぱの中に種が入ってる!

SMELL BAR (3) 牧草地探検

Funny Farm 周辺の牧草地を探検。ありとあらゆるものを手に取って匂いを嗅いでみます。

ところで Funny Farm って何? と思っておられる方も多いでしょう。ファームとは名ばかりで、ある2人のカナダ人アーティストのアトリエ兼住居です。このアトリエそのものが実はアート・ワークであるという特殊な環境でして、それはまた別に記事にするとしましょう。限りなく広がる牧草地とサイロのみが、昔はちゃんとしたファームだったことを物語っています。

松の木。この辺に生えている木といえば松、という感じの繁殖度。冬は雪に閉ざされる土地なので、針葉樹が目につくのも道理です。


アカツメクサの背景に見えるサイロが、Funny Farm。トラックの荷台が魔女の実験室。アカツメクサはちょっとアニマリック・エギゾチックな蜂蜜の匂いがします。


シロツメクサ。いわゆる、クローバー。どこにでもあるんですね。アカツメクサよりはもっとストレートな、リナロールにも似た蜂蜜っぽい匂いです。


牧草地一面に生えている白い花は英名で Queen Anne's Lace といい、和名を調べると「ニンジン」と出て来ました。ニンジン?! でも確かに地元の人は、根も食べられるといいます。花の匂いにも、ニンジンをかじったときのツンとしたアルデハイツ様のものと、ミント様のものが感じられました。白いニンジンの一種かもしれません。アメリカ原産だそうです。




定期的に牧草地の草を刈って、こうして丸めて干して熟成させると、いわゆる「干し草」ができます。これを馬の食料などに利用します。草刈りを怠ると、低木が伸び始め、やがては森になってしまいます。定期的に草を刈って手入れをするからこそ、牧草地は牧草地でいられるのです。(知りませんでした・・・)


つまり、牧草地に生えているこれらの雑草は、牧草地特有のものともいえます。「ローカルの匂い」を抽出してみたいと思っていた私はそこで、これまで目にもとめなかった雑草の匂いを抽出してみたくなりました。


オランダでもよく見かける花。オランダではこの花を灰汁抜きしてから煮て、シロップにします。


あざみ。匂いは特になし。


ニンニクの花。このあたり一帯に、雑草のようにどこにでも生えています。地元の人はこの花も食用にします。私たちが食用にする球根のニンニクよりマイルドですが、ニンニクそのものの匂いです。


私がよく通ったケモノ道に、赤い実が隠れるようにして成っている。red currentと呼ばれます。よくジャム作りなどに使います。

SMELL BAR (2)

匂いの抽出には主に油浸法とチンキ法を応用しました。さんさんと降り注ぐ太陽の光が、そのプロセスを促進します。



No. 1 シロツメクサ / 白詰草 (オイル)


No. 2 アカツメクサ / 赤詰草 (オイル)


No. 3 トウヒ / 唐檜属の松の葉 (オイル)


No. 5 イチイ / アララギ の幹 (チンキ)
この幹は薬草としてインディアンの間で飲用されてきたそうです。


No. 6 松の葉 (チンキ)


No. 7 草 (チンキ)


No. 8 シロツメクサ / 白詰草 (チンキ)


No. 9 ニンジンの一種の雑草 (チンキ)


No.11 パセリの花 (チンキ)
No.12 マツカサギク / 松笠菊 (チンキ)
No.13 トマトの葉 (オイル)


ガーリックの花をプロセス中


No.14 コリアンダーの花 (チンキ)
No.15 コリアンダーの花 (オイル)
No.16 ニンニクの花 (オイル)


No.19 草 (オイル)


No. 2 アカツメクサ / 赤詰草 (オイル)
中身を取り替えている最中


No. 4 松の葉 (水蒸気蒸留)




草原で見つけた草や花のコレクション


草や花のロケーター・マップと、匂い抽出のレシピ

香り"X"の分解と再構築 / DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL "X"

香り"X"の分解と再構築  DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL  "X" いくつかの香りをバランスよく組み合わせることを「調香」といいますが、この空間で何をやっているかというと、「...