2008/01/22

The Scents of Holland、Kunstsuperにてリリース

2008年1月19日(土)、ロッテルダムの Kunstsuper にて、The Scents of Holland 香水シリーズをリリースしました。







予定より一種類増えて、5種類になりました。
オープニング当日の朝にようやくヒヤシンスが開花したので、急遽抽出し、付け加えたのです。

つまり

  • 秋の落ち葉
  • スペキュラース(オランダ菓子)
  • チーズ
  • 芽キャベツの煮物(オランダ料理)
  • ヒヤシンス


となりました。

みなさんとても真剣に嗅いでいかれました。

「あ、おばあちゃんの匂いだ。」(芽キャベツの匂いを嗅いで)
「匂いに意識を向ける、素晴らしい試みね。」
「いったいどうしたらこんなものができるの?」
「何気なく嗅いでるオランダの匂いを客観的に見つめることになったよ。」

作品購入してくださる方もけっこういらっしゃっいました。



気持ちいい吹き抜けの空間。
The Scents of Holland も家で嗅ぐときよりずっと良い質の匂いでした。
なぜでしょう。
湿度? 温度? 生活臭の影響? それとも空間のエネルギーの影響・・・? 



右端に写っているのが、私の作品を見初めてくれたギャラリストのフランク。このアート・ショップ兼ギャラリー Kunstsuper を立ち上げた人です。

Kunstsuper は、「アート・スーパー」の意です。ほんとうにスーパーマーケットのように棚に作品が並んでいるところです。ここではロッテルダムの作家達の茶目っ気いっぱいの作品を気軽に買うことができます。アートとビジネスの架け橋、つまりアーティストの経済的自立の支援も目的のひとつであるとは思います.
しかし本人達がそんな偽善を掲げることはなく、「好きでやってる」というのが伝わって来る楽しい空間です。

経費に関しては市からの助成はほとんど受けておらず、運営者3人の持ち寄りとか。フランク自身はたしか心理学の専門家です。大学で講師をして稼ぎながら、暇な時間をこの活動に費やしているのです。一緒に運営している友達2人も、そんな感じです。

彼らのイニシアチブはここの他にもうひとつあります。

ロッテルダムのナイト・ライフの中心地 Witte de With ストリート に Aanschouw というバーがあり、そのバーの小さなショー・ウィンドウがギャラリーとして使われています。人々が夜の街に繰り出し始める毎週金曜日の夜20時に作品が入れ替わり、ビールを交わしながらオープニングという仕組みになっている、小さな小さなギャラリーです。

フランクは友達2人と一緒にこの「ギャラリー」を運営しています。私がロッテルダムに来た頃にはもうこの「ギャラリー」が存在していたと記憶しているから、もうかれこれ5年以上続いているはずです。

毎週金曜20時にオープニング・・・とはいっても、決してその時間に準備ができてることはなく、お客さんもその辺をわかっているので、ビールを飲みながら設置風景を眺め、あーでもないこーでもないと野次を飛ばしながらオープニングを待つのです。(つまりアーティストのいいたまり場です。)

私の展示は夏だったので、道行く人を巻き込みながらのオープニングでした。

昔書いたブログの中から引用しますと・・・

一見ルーズそうな活動ですが、締めるべきところはきちんと締めています。たとえば毎週律儀に作品設置に立ち会ったり、必要あらば大工仕事をしたり、ペンキ塗りをしたり・・・このようなメンテナンス仕事が見えないところに意外に沢山あるのです。それをフランク達は5年以上も、(ビール片手にではありますが、)黙々と地道にこなしています。なかなかできないことですよね。

好きなことを自由に、責任持って、楽しみながら、続けられる形で続ける。これって簡単そうで意外に難しい。(特に日本人には、そういう気質があまりないので・・・。)そんな粋な彼らのためなら・・・と私としても応援したくなり、今回パフュームを発表するに至ったわけです。

ヒヤシンスの香りの抽出 -春の訪れ- 

日本の春といえば、桜。
オランダの春といえば、ヒヤシンス。





ある朝起きてみると、この甘く濃厚な匂いが室内に満ちていました。
それなら抽出しない手はない、と思ってしまう私。





現在も抽出器を回してます。(3日目)

分析的に嗅ぐとすれば、
紫のヒヤシンスはピンクのヒヤシンスよりアニマリックな成分が濃いと思います。
基本的にどちらも蜂蜜のように甘く、ジャスミンのようにアニマリックで、少しだけスパイシーでパウダリーな香りです。

ヒヤシンスはオランダが観賞用として熱心に改良を加えた花だそうです。
日本では古来よりお香を焚く文化が発達してきましたが、
西洋では花の香りをほんのりと室内に漂わせることを嗜んできたようです。

まず雪の下からスノー・クロックと呼ばれる可憐な白い花が顔を出し、
雪が溶けたらクロッカス、
それから一斉に水仙が咲き乱れる。
そんなふうに徐々に春の訪れを感じるのがオランダの情景だったようですが、
それはもう過去のこととなってしまったのでしょうか。
ここしばらく嵐だなあ、と思ったら今日は柔らかい春の日差し。
その辺ではすでにクロッカスが咲いているそうです。

The Scents of Holland 完成



2008/01/18

芽キャベツの匂いを抽出

臭いです。
オランダ語で「生活臭い」を表現するとき、この匂い'spruitjesgeur'で表現するそうです。
ガスっぽく、腐った油っぽい匂いにも近い気がします。

けれども芽キャベツはオランダ料理には欠かせない食材で、
多くのオランダ人がこの匂いを「オランダらしい匂い」に挙げます・・・。

オランダに住んで長くなりますが、いまだにこの野菜に手が出ません。









2008/01/15

Perfume of Holland (オランダの香水)をリリースします!

今週土曜日(2008年1月19日)、ロッテルダムのアート・ショップ/ギャラリー Kunstsuperにて、Perfume of Holland (オランダの香水)シリーズをリリースします。

自ら抽出した「オランダの匂い」5本セットです。
  • チーズ
  • 秋の落ち葉
  • オランダ料理:芽キャベツの煮物
  • オランダ菓子:スペキュラース
  • ヒヤシンス


0.5 ml 5本セット 価格:30ユーロ

パーティ:16:00〜、Kunstsuperにて。皆様お誘い合わせの上ご来場ください。詳しくは、下の絵葉書内の情報をご覧下さい。



2008/01/09

オランダの匂いの抽出(1)

2007.12.22.

(写真左から)
  • オランダのキャンディー(日本人には不評なあのdropjes)
  • オランダのチーズ(オーガニック、熟成度中)
  • スペキュラース・ハーブミックス








現在も抽出中。

熟成と腐敗 - 香水ワークショップの展示終了 -

2007年11月3日にやった
香水制作ワークショップ
ワークショップの後そのまま2ヶ月間、展示されていたものを回収してきました。
この展示期間に抽出や熟成が進むだろうという予測もあって、
展覧会を「抽出期間」として利用する、つまり
ワーク・イン・プログレスの展示を試みたのでした。

ところが。
たとえば「庭の芽キャベツの香水」にとってはこの2ヶ月という期間も長過ぎて、
熟成と腐敗は表裏一体ということもあらためて思い知らされました。

いちばんいい結果が出たのがチーズ。
まろやかでクリーミーな熟成の匂い、そして乳酸の匂いさえよく出ています。
「犬の匂いの香水」(正確にいうと、犬のオモチャの匂い)はもっと臭くなるだろうと思っていたのですが、意外に薄くて残念。
「パンを焼く時の匂いの香水」は、蒸留したての時はそれなりにいい匂いだったのですが、2ヶ月も経つとやっぱり焼きたての新鮮な匂いは失われてしまいました。

これからひとつひとつを香水ボトルに詰め、参加者の方に差し上げる予定です。

今後もワークショップを続けていく上で、とてもいい勉強になりました。
オーガナイザーの方から当日の写真をいただいたので、掲載します。


「犬の匂いの香水」






手前右が「パンを焼く時の匂いの香水」の人。




オープニングの間も蒸留中。
正真正銘の「ワーク・イン・プログレス」。




オープニング・セレモニーでのカタログの表彰。
このおじさん・・・犬の匂いを抽出した人では。
実は偉い方だったらしい・・・。


準備中の風景。
日本からオランダに視察で来ていた若手衣裳デザイナーJaneが手伝ってくれました。
どうもありがとう!

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