2007/08/31

苔の匂いの抽出実験(2) 蒸留

2007.08.30. メモ

[4] 熱湯でインフュージョン したのが、もう臭くなっていたので、捨てた。もっと早く苔を取り出さなければいけなかったかもしれない。


そのかわり、今日は新しい液体に苔を漬けてみた。
[5] アラチデ・オイル(60度に暖めたもの)
アラチデ・オイルは、ピーナッツから作られたオイル。





2007.08.31. MEMO

抽出中のもの、匂いチェック
[1]グリセリン まろやかな土と海藻の匂い
[2]アルコール やや海藻よりの匂い
[5]アラチデ・オイル まろやかで美味しそうな土と海藻の匂い

蒸留実験もする。
[水蒸気蒸留実験 1]
- 800ml 蒸留水
- 苔2つかみ (洗ったもの)











蒸留なので当然、土に汚れた水から無色透明の液体がとれるのですが、何度やっても驚きです。

抽出した液体の匂い: とても塩っぱく、土っぽい。緑の匂いが浸出法のものより弱い。

2007/08/28

苔の匂いの抽出実験(1)

とある依頼で、苔の匂いを抽出することになり、
日曜日(8/26)、森へ苔の採取に行きました。



ありました、ありました。
いわゆる山苔と呼ばれるものだと思われます。





帰宅してから、洗いました。
土を落とすのも大変ですが、
あらゆる小動物さんたちもご一緒してきたようでサプライズさせてくれました。



鼻を近づけると、海の匂い、いわゆる海藻の匂いがします。
刈った後の草のような匂いや、
森を想起させる土っぽい匂い、朽ちる木のような湿っぽい匂いも。

森のものなのに海の匂いがするとは、意外です。
ノリのことを、「海苔」つまり海の苔と書きますが、
なるほどその漢字はこの匂いからきたのかと、納得させられます。
昔の人は直感的に似たものだと考えたのですね。鋭い感性です。

4種類の液体に漬けることにしました。
[1]グリセリン(普通の薬局で手に入るもの)
[2]アルコール99.8% (高品質なアルコール)
[3]ココナッツ・オイル(精製された高品質のオイル、暖めてから)
[4]熱湯










蒸留実験するための蒸留環境も整えている最中です。



初公開、魔女の実験室。向日葵の花の匂いが漂います。

2007/08/24

紫蘇の匂いの抽出




[レシピ1] アルコール漬け


・紫蘇20枚、洗って荒い千切り
・無水エタノール 100ml

1ヶ月ほど漬ける (2007.07.05. - 2007.08.24.)

[レシピ2] オイル漬け

・紫蘇15枚、洗って荒い千切り
・ホホバオイル 100ml

1ヶ月ほど漬ける (2007.07.05. - 2007.08.24.)





[結果]


レシピ1成功。立ち上がりは梅を想起させる、艶のある爽やかさ。それがグリーンに変わり、すいかを想起させるミドル・ノートへ。おそらくベース・ノートは無し。

レシピ2失敗。生臭く、我らが知っている紫蘇とは言い難い。普段料理などで接してる紫蘇の香り成分のほとんどは、水溶性のものであることがここで判明。











[最近の研究内容]


・ある精鋭パフォーミング・グループの匂い演出を依頼され、わくわくしながらリサーチして構想を練っている最中です。9月末、ベルギーのゲントにてプレミア。その実験に使う器具や溶剤などを調べたり、森に行って匂いを嗅ぎ、調合する香水成分を構想する・・・なんてことをしてます。

・それと関連して、基礎化粧品(クリーム)の作り方の勉強もしています。普段クリームさえつけない、化粧品に疎い私が作るってのも、かなり変ですけどね。その昔1980年〜90年代、ドイツで手作りコスメのTV番組が流行ったことがありました。今でもドイツに行けばBIO系のお店の片隅に、クリームを作るための薬品や器具が置いてあるのは、そういうわけなんですね。その流れでロッテルダムにできた薬局屋さんで当時の本(オランダ語)を購入して熟読中。

・化学のお勉強もしてます。わたしは高校時代アメリカに行ってしまい、ちょうど化学の部分がまるまる抜けてしまっていたので、いまさらながらそのときの教科書で勉強中。幸い中学時代は素晴らしい先生方のおかげで理科好きだったので、助かってます。人生いつ何を学びたくなるのか、わからないものですね。

・自分の体臭の抽出実験もしてますが・・・これがなかなか難しい。オランダが涼しすぎて汗がなかなかかけないのです。家の掃除したり、ペンキ塗りしたり、ヨガしたりと体を動かすのも実験の一部なのですが、それでも不十分。ジムにでも通おうか。

・3カ国語(オランダ語・英語・日本語)でネット・サーフィンして、文献を読んで、備品や薬品の注文のために電話かけて・・・。多くの言語を扱うということは、それはそれで欲しい情報が手に入りやすいということなのだけど、その分用語をそれぞれの言葉で覚えなければいけないということでもある・・・。

2007/08/18

あなたを幸せにする60秒

しばらくご無沙汰していた同郷の友人から、メイルをもらいました。
幸せを感じることは、60秒でもできる・・・しかも長寿法にもなる。
そんな素敵な考え方、部分的ですがここにご紹介します。


そういえば以前、我が家で、 "Hole in the Earth”のコンセプトについて話してもらい、とても興味深く、感動したのを覚えています。このアイディアは世界中の多くの人を見事に”マキ”込んだのですね!
あと、"Aromatic Journey"も素晴らしいですね。なんか最近、視覚的情報が過剰に世の中に溢れていて一方的に脳みその中に入ってきますよね・・・そんな中、目を閉じて嗅覚に全身を傾け感じきったり、物に触れる事に集中して感触を大切に感じ取ったり、想像を膨らましたり・・・なんかとても新鮮!

メールを書くきっかけにも成ったのですが、きのうある経験をしたのです。日中ふと、あの幕張の潮の香り(海藻のようなあの懐かしい匂い!覚えてる?)のする湿った風を肌につぶさに感じ、なんか無性に幸せな気分になったのです。もしかしたら、幕張本郷から海の方面に3KMだけですが"Aromatic Journey"したのかも?

というか多分、本当は、こうゆう事を体全体で頻繁に感じていた子供の頃に"Aromatic Journey"してたのでしょうね。最近、娘っこ達と時間を共にしていて感じるのですが、「今この一瞬」には本当に多くの情報(匂いとか、感触とか、光とか、音とか)がつまっていてそれを体全身で感じきって、自分に与えられた「今」を味わい、楽しみしみつくす事が幸福なんだろうなぁって思います。


今の幕張本郷(風の強い夕方):
室内では梅雨の湿った空気を肌に感じます、毛穴が絶対開いてる!でも窓の外に見える空は随分高いところまで真っ青、ツツジのみどりの葉っぱ(先っぽは黄緑)が湿ったあの潮の香りの幕張の風に”いやいや”揺れているように見えます。いつもの連結バスの方向指示器の音が遠くから他の車の走る音と風の音と一緒に聞こえてきます。学校帰りの子供たち(上の台小?)の声も遠くからだんだん近づいて来ています・・・

・・・これやってみると60秒が本当に長く感じますね。
もしかしたら、幸福だけでなく長生きの秘訣かも??


こうしてわたしの活動から何かを感じたり、さらに
イマジネーションをもらったりしてる人がいるんだなぁ・・・
と思うと、感極まります。ジーン。

グラース 7月26日(木) - シプレのアコードとスキーム

7/26(木)シプレのアコードとスキーム


(通学途中、毎日くぐったブーゲンビリア)

残りあと2日。信じられない早さで時が飛びます。

朝はまず恒例のテスト。10問中6問正解。
合成香料はどうも鼻にやる気が起きず、うまくいきません。

今日は、引き続きアコードについて。
スパイシー・アコードに取り組みます。
素材はユージノール、ISOユージノール、そしてベンジル・サリシレート(ジャスミンの合成香料)。
それらの配合をどう調整するとアコードが生まれるのかを予測するのですが、
今日は一発で当てることができました。
というのも先週、男性用香水フジェーをやったとき、
クローブ・オイルを少しずつ足していった経験があるからです。
やっぱりこうしてトライ&エラーを繰り返す方が、机上で数値をいじるだけより、
ずっと効率がいいと思うのですが・・・。(しつこい文句です。すみません。)


(オークモス。ロレンス先生が3000mの山から採って来たそう)

午後は女性用香水シプレのスキーム作り。
これも調子良く私がいちばん早く合格。
ラップトップを持参して、数値計算の部分はコンピュータに任せるようにしたので、
効率が良くなったのもあります。

授業が終わると、プールに飛び込み鼻をリフレッシュ。
Senくらいの年の子がうようよしていたので、
あまりにまぶしく、目のやり場に困りました。
他人の子なのに発作的に抱っこしたくなっちゃったり・・・すっかり怪しい人です。

B&Bに帰ってからは、てきとうにラビオリを茹で、少しこれまでの復習。
明日はいよいよ最終日なので、
B&Bでの生活をのんびりと堪能。




(B&B敷地内には19本のオリーブの木があり、彼らは実を採っては圧縮工房に持って行き、自家製オリーブオイルを作る。)


(B&B母屋のテラス)


(母屋。レノベーションは1年かけて、自分たちでやったとか。)


(手作りの台所)


(B&Bの子ども達)



B&B Lou Baousset
32 av jean XXIII
06130 Grasse
mc (at) easynet.fr
+33 6 09 28 95 74

グラース 7月27日(金) - 最終日 - 海藻と生姜の香水

7/27(金)- 海藻と生姜の香水


(クラスの集合写真。Cabrisのレストランにて)

いよいよ最終日。
2週間のうち特に後半は体が慣れたのか、時間が飛ぶように進みました。

朝いちのテストは、10問中4問正解。
鼻よ、起きるのが遅いぞー。起きろ、起きろー。

その後また別なシプレのスキーム作り。
こんどは15種類の香料の配合を当てていきます。
1回目の推測からかなり理想値に近く、3回目で全部当たり、
また一番に合格。
すっかりコツを掴みました。

「アーティスティックな仕事をしてる人は、鼻の仕事に通ずるものがあるのよ。」
とロレンスも言っていました。

先週金曜日のように、シモンの積極的な行動のおかげで
なんとなくオリジナル香水の創作活動の時間になりました。
これもまた先生がやりなさいと言ったわけではないのですが。

ふむ。
わたしはいわゆる香水作りには、それほど興味がない。
なので my香水 を作りたいという欲求はそれほどないのだけど、
でも、香りのアコードのマジックはとてもおもしろい。
それなら、自分で香りを抽出した経験もある
海藻(seaweed)オイルを中心にしてアコードを作ってみようではないか。

パレットに乗せる色を選びながらスキームを作っていくのですが、
先生に相談しても難しい顔をし、
「これは私もなんとも言えないわ。やりながら足していった方がいいでしょう。」
とのこと。
そこでシンプルにまず、海藻とウッディ系を中心にパレットを構成。
そこにジンジャーといった周りの色を乗せていく。
少しずつ、少しずつ足して・・・
その香りの色の変化を観察するのはとても楽しい作業でした。
やっていくうちに、単なるアコード以上のもの、「香水」なっていくのです。

シスタスを入れ過ぎてしまったが、後へは戻れず。
いろいろ誤摩化して、これ以上私には無理だわ、というところまで調合。
海藻オイルはもともとが真っ黒なので、
仕上がった香水も真っ黒、これにはクラスメートもビックリ。
先生からはこんなコメントをいただきました。
「ちょっとシスタスが強すぎるけど、
誰もやったことのないおもしろい挑戦をしましたね。why not。」

授業後、カンヌに行ってビーチで泳ごうと思っていたのだけど、
創作を始めると止まらなくなってしまい(職業病)、
けっきょくヨーコちゃんのホテルのバルコニーでアッコちゃんも一緒に
ワインとビールで打ち上げをしました。


(帰り道。グラースの大聖堂)

それぞれいろんな希望や不安、夢や現実を抱えながら、
それをバネにして、この調香師研修に臨みました。
それを共有して、消化して、
また明日元気にそれぞれ次なる目的地に旅立って行きます。
みんなこれからの人生でこの経験をどう生かすのでしょう。
とても素敵なクラスメートたちとのご縁を大切に、

これからもますます切磋琢磨しようと思います。


(フランスに出発前、Senが私にしたためてくれた手紙。もうすぐ会えると思うと、この晩は興奮気味でうまく寝れなかった・・・。)

グラース 7月25日(水) - 小さな香水工場を訪問

7/25(水)- 小さな香水工場を訪問

午前中、グラース郊外にある小さな香水工場の見学。
香料を作る会社や売る会社、そして香水を売る会社などいろいろあるうち、
ここはまさに香水を作る会社なのです。
あらゆる香料を調合して、原液を作る。
それらは化粧品に加えられたり、そのままボトリングされて「香水」として売られたりもする。
まさしく調香師がブレーンとして大事な役割を果たす会社。

まずはラボ(実験室)見学。
調香師が作成したレシピ(フォーミュラとかスキームと呼ばれる)どおりに、
材料を調理するキッチンのようなところ。



隣にはできた料理の味を分析する「分析室」もあり、ガスクロマトグラフの機械が活躍する。


(ガスクロマトグラフ室)


(ただいま分析中。1時間半の間、オーブンの中の温度が少しずつ上がっていく仕組み。この機械は1980年代のもので、デジタル化したものは別に最近2004年に購入した。それでもこちらも現役。)




(香料)


(こちらは過去に作成した香水。左から年代順に並ぶ)

次は、「料理」を大量生産する工場部分を見て回ります。
よく車にガソリンを入れるのに用いられるような大型注入器で、
香水をドラム缶に詰めているところでした。
デパートに鎮座するシャネルの5番でさえも、
こういうふうにしてドラム缶詰めされるってことですよねぇ・・・



その隣には、到着したばかりの「食材」、つまり香料が詰まったドラム缶が並んでました。
この会社ではそれらをひとつひとつガスクロマトグラフにかけ、
品質をチェックしているそうです。
(この会社はとくに高品質な香水を売ることをウリにしている会社。)




天然香料はとくにワインのようなもので、当たり外れの年があるそうです。
毎日1缶は、送り返すものが出てくるとか。
中には天然香料50パーセント、残りはsolventだった紛い物も。
香料会社の中でも大企業になるほど、そういう雑なものを送ってくる確率が高いそうで。

そこから1ブロックほど歩くと、
「調理場」や「食品工場」の香り汚染を避けるように、
調香師の仕事場があります。
中に入ると空気がとてもクリーンな普通のオフィス。
そこで調香師は、頭の中で香水のレシピを練り、
コンピューターで数値を処理し、プリントアウトして、ラボに持参する。
香料の瓶やムエットが机上に散らばる以外は、一見普通のオフィスです。
ここの調香師のひとりは、ボディフェ氏の息子さん。
お父さん同様、元気なオーラの出ている、素敵な調香師でした。





調香師のお話を要約すると・・・


私たちは、クライアントの依頼(いわゆるブリーフ)をもとに、調香します。
その内容はいろいろですが、例えば
”森をひとりで颯爽と歩いているようなイメージの香水”
という詩的な依頼もあります。
しかし最近は、EUの規制が厳しくなったこともあり、
”肌用クリームのXXの基準をクリアしたもの”といったような
テクニカルな依頼内容がほとんどです。
この場合、創造の可能性はかなり限られてしまいます。
できたものをクライアントに打診するにも、
「詩的な依頼」の場合は何度も作り直しがあるものですが、
「テクニカルの依頼」の場合は規制をクリアしてれば1回で済みます。

EUの規制は毎月のように数種類の香料を調香師のパレットから消します。
今の時代、どこどこの牛肉が危ないといったように、人々は何かしら恐れる時代で、
必要以上に香料が規制される流れにあります。
天然素材の香料はとくに、アレルギー誘発性の点で規制が厳しく、
価格と供給の安定性の問題もあって、
今後ももっと合成香料を使わざるを得ない状況になっていくでしょう。

規制というのはアレルギー性や毒性を考慮した上で敷かれるものですが、
これまでの天然香料などで特に問題はあったということはありませんよ。
使う量が限られていますので。


「合成香料がどんどん私たちの周囲を支配していく。」
調香師のこの言葉には重みがありました。

私が匂い文化の保存のための「匂いライブラリー」を作ることに興味を持ったのには、
じつはこういう背景を意識してのことです。

たとえば現実に、インドネシアのトイレとオランダのトイレとが、
同じ「レモン系合成香料」のフレッシュナーの香りがする、なんてことが起きています。

そして食品によく入っている香料のバニラ。
天然のものと合成のものを嗅いで「どちらがバニラですか」と聞かれたら、
多くの人は合成のものを選ぶでしょう。
小さい頃からそういうものを食べてきたらそうなってしまうのも当然です。
本物のバニラはちょっと薬っぽいトップノートが含まれてるのもあり、
合成の方がより私たちの好むバニラに近く作られているのです。

これまで人間が本能的に使って来た嗅覚に、
いろんなバイアスがかけられつつある時代。
これからどうなるのでしょう。

天然香料を嗅いでいた先週と、合成香料を嗅いでいる今週の体の疲れ方は、
明らかに違います。
先週は天然香料からあるていどエネルギーをもらっていたけど、今週は逆。
鼻が「もういいよ、あまり深く嗅がないで」といっているのです。
未来はこんなのにもっともっと囲まれる世界・・・ということですよね。


(グラースで昔、盛んにおこなわれていたアンフルラージュの写真。女性の仕事だった。)

昼食を近くのCabrisのレストランでとった後、帰って来てからは、
合成香料を使ったアコードに取り組みます。

わたしはカンがいいので、最初から近い値を当てていくのですが、
そこから先、実際の「理想値」とされるものになかなか当たりません。
「えー、もういいじゃん、これくらいで」と思ってしまうのです。
ある程度近くなって来たら、「まあいいでしょう」と合格をくれるロレンスは優しいけど、
経験値のない2週間講座の私たちにとっては、これはちょっと無意味な作業な気もします。
ボディフェ氏の息子のように、頭の中で完全に香水が作れるのなら別ですが。

私などは、実際に香料を足していきながら、
その変化を鼻で経験することでアコードを学ぶということをしたいタイプです。
実際にその変化を嗅ぐのは好きだし得意だし。
もちろん、香料Aはだいたい10g入れれば十分だとか、あるていどの方程式があるので、
そういうことは先人の知恵として学ぶことは重要だと思いますが。



授業の後は、併設のプールで軽く泳いで(贅沢)、
B&Bに帰ってからはまた宴会。
ミシェルのお母さんがいらしていたのです。
70歳を超えているというのに、身のこなしの美しい生粋のパリジェンヌ。
タバコも、それ以外のものも、ずーっと吸い続けるお方。
もうひとりのお客さんは、フランス在住のスコットランド人。 
「世界でどこがいちばんculturalかというと、やっぱりフランスでしょうね」とか、
「将来は、水の戦争になる」とかいった、グローバルな話題。
お酒の席でこういうレベルで皆が話せるということ自体、
やはりフランスは文化度が高いといえます。



今回、フランス人家族の家に滞在したことで、
耳がフランス語にかなり慣れました。
そう思えるだけ、オランダ語よりはマスターしやすい言語ということか。
これからフランス語、がんばろう(宣言)

グラース 7月24日(火) - ロレンス先生の密かな企て

7/24 (火)- ロレンス先生の密かな企て

クラスに昨日からひとり、新しい人が参加しました。
その人はスペイン人の中年のおじさんなのですが、
協調性のないことばかりをしでかすので、クラスから顰蹙を買っています。

先生のロレンスは
困ったといった顔ひとつせず、クールに優雅に対応するのですが、
彼が席を外すタイミングになると、
「あの人、変よね。まるで病気だわ。」と本音トークを始める。
あくまでも優雅なジョークで、穏やかな笑いを誘うのです。
「もちろん怒ったり苛ついたりする方法もあるでしょうけど、
鼻を酷使してフィジカルなことをしてるのだから、
笑い飛ばすのは体にいいのよ。
それに不思議なことに、匂いを嗅ぎ続けていると、体が反応するのか
笑い上戸になるのよね。」
こんな先生が私たちの担当で、ほんとうに良かった、と思いました。



朝いちのテストは、昨日嗅いだ香料のテストなのだけど、
合成香料なので私には難しい。
自然の香りなら体が喜んで嗅いでくれるのですが・・・。

新しい合成香料を10種類嗅ぎます。
昨日に引き続き、なので鼻がやや疲れ気味。
中には、今日はまったく鼻が反応してないという人もいます。
そういうときは、少しだけ嗅いで鼻を休めて、また時間をおいて少し嗅ぐ、
ということを地道に続けるといいのだそうです。
すると鼻のセンサーがまた開いて、嗅げるようになる。
私もまだ、indolが入っている香りに対しては鼻が反応しません。
中には鼻が反応するまで1ヶ月かかったりする場合もあるそう。

昼食はCabris村のレストランで。
たまたま校長のボディフェ氏の近くに座りました。
彼はドイツ生まれのオランダ人で、フランスに住んで長い。
エネルギッシュで声が大きくて、一度会ったら忘れられないインパクトの持ち主。
もともと技術者だった人が、こういった創造性を重視する香水学校を創設した、
そこにどんな経緯があったのでしょうか。
というのは、この学校はこれまでのフランスの香水学校の中でも、世界的にも、
かなり画期的な学校なのです。
理由は
1:英語で授業がおこなわれる
2:伝統的なパフュマリーで必要とされる化学を必須とせず、創造性をより重視する
3:短期コース(2週間)や長期コース(1年)を両方設け、レベルを学生と社会のニーズに合わせる(ふつうの香水学校は4年制だったりするのですが)

昼休み後は、眠気ナマコをこすりながら
(いつものことだけど・・・フランスってランチでワイン飲むのだもの・・・)
また新たな10種類を嗅ぎます。
ずっと合成香料ばかりなので、頭がくらくらしてきました。
その後、テストーーー8問中6問正解。

夕食はクラスのみんなと先生とで、インド料理を食べに行きました。


(フラビア、コースケくん、バレリー)


(アツコさん、ロレンス先生)



(魔女)


(レスリー、ダナ、アツコさん)



話題はミスター問題児でもちきり。
いつも彼に質問攻めにあって困っている先生は、ひそかなリベンジを企てました。
彼はクラスで唯一のスモーカーで、学校は禁煙なのでいつも貧乏ゆすりなどしてるのですが、
「それじゃあ朝イチのテストに、タバコの香料を入れてみましょうか。
あら、なんかタバコの匂いするわね〜 誰か吸ってたのかしら〜 なんてね。」
優しいロレンス先生の、鼻を使ったリベンジ。優雅だけどこわい。


(だんだん盛り上がってくる)

<追記>
結果的には、
数日後の朝のテストにタバコの香料が紛れてたのですが、
どの生徒も当てることができず、
私たちの嗅覚の鈍さでこの企ては失敗に終わりました。(^^)


(グラースの夜道)

香り"X"の分解と再構築 / DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL "X"

香り"X"の分解と再構築  DECONSTRUCTING AND CONSTRUCTING THE SMELL  "X" いくつかの香りをバランスよく組み合わせることを「調香」といいますが、この空間で何をやっているかというと、「...